茨城県への移住に失敗しないためのポイントと注意点

「茨城に移住してみたいけど、なんか不安…失敗したらどうしよう。」このような悩みをお持ちの方へ。

どうも！イエタッタ茨城・編集部の「K」です。茨城県守谷市の戸建てに住んでいます。

自然のある暮らしや今より落ち着いた環境を求めて、首都圏（東京・神奈川・埼玉・千葉）から茨城県への移住を考えている方は多いのではないでしょうか。

憧れの移住生活。きっと今より良い暮らしができるかもと期待が膨らみますよね。

しかしその一方で、「思ってたより不便だった…」「こんなはずじゃなかった！」と、後悔してしまう可能性も否定できません。

移住は勢いだけで決めると危ないもの。「失敗したくない！」と慎重になることは決して悪いことではありません。

というわけで今回は、茨城県への移住前に、失敗しないためのポイントや注意点をご紹介します。

「本当に茨城で暮らしていけるかな？」と不安に思っているようでしたら、ぜひ最後まで読んでみてくださいね！

【目次】

※完全リモートワークができる方や茨城県内で転職を予定している方はこの項目は読み飛ばしてOKです

茨城県への移住で「通勤時間」はもっとも気をつけたいポイントのひとつ。

首都圏からの移住を考える方にとって、住みたい場所から通勤先までどれくらい時間がかかるのかは、日々のストレスや生活スタイルに直結する重要な問題です。

都内に出勤する可能性があるなら「どこに住むとどれくらい通勤に時間がかかるのか？」という感覚を持っておくことは、移住の失敗を防ぐカギとなるでしょう。

ここでは、都内の代表的な駅の一つ「東京駅」を基準に、常磐線で通える茨城県内の駅を通勤時間別にまとめてみました。目安は片道2時間以内です。

「これなら通えそう！」「週1〜2回の出勤ならアリかも」といった感じで、ライフスタイルに合わせた距離感の目安にしてもらえたらと思います。

ちなみに常磐線で都内にアクセスできる駅はほかにもあるので、以下を参考にしてください。

• ・東京から品川方面⇒【新橋】【品川】
• ・東京から取手・土浦方面⇒【上野】【日暮里】【三河島】【南千住】【北千住】

【常磐線】東京から茨城県内の駅 所要時間目安

※特別快速は一部駅に停車しません

✔️茨城県の各エリアを地図でチェック

「駅名だけじゃなくて、どのあたりのエリアなのかも知っておきたい！」という方は以下の地図も参考にしてみてください。

引用元： MapFan　茨城県の地図　

✔️東京都の通勤時間の目安

少し古いデータですが、東京都の通勤時間の目安は以下のランキングのように約1時間34分となっています。こちらも参考までにチェックをどうぞ！（往復時間）

引用元: 総務省統計局 平成28年社会生活基本調査

茨城県への移住に、自然に囲まれてのんびりとした「理想の田舎暮らし」を求める方も多いでしょう。

結論から言えば、場所をしっかり選べばできます。

茨城県は東京へのアクセスが良いだけでなく、エリアによって風景や暮らしのスタイルはガラッと変わります。利便性の高い都市部もあれば、のんびりした田園風景が広がる場所もあるのです。

茨城県の移住先で人気な「境町」

例えば、境町は「理想の田舎暮らし」にぴったりのエリア。

令和7年1月4日発売の月刊誌「田舎暮らしの本」（宝島社）では、「2025年版 住みたい田舎ベストランキング」「移住者増の人気地ベスト100（全国）」でなんと第1位を獲得しています。

参照元：PR　TIMES　【茨城県境町】「田舎暮らしの本」住みたい田舎ベストランキング「移住者増の人気地ベスト100」で全国１位を獲得！

他にも境町の魅力はさまざま。

まず子育て支援や移住・定住サポートが充実していて、英語教育にも力を入れているなど、自治体のサポート体制が整っているという点です。

参照元：境町公式サイト　さかいってどんなとこ？

さらに東京駅へは高速バスで最短90分、王子駅へは最短55分というアクセスの良さもあり、車なら圏央道を使って東京駅や成田空港へ約1時間で行けるのも嬉しいポイントですね。

実際、筆者の妻の実家も境町にあるため、守谷市からたびたび訪れますが「ここはまさに“ザ・田舎”だな」と感じるほど田園風景が広がっています。「自然の中でのびのび暮らしたい」という方には、理想的な環境ではないでしょうか。

なお、境町以外の魅力的な田舎エリアについても別記事にてまとめています。ぜひ参考にどうぞ！
茨城県の田舎といえばどこ？実際に暮らすメリット・不安の解消・おすすめエリアなどをご紹介！

茨城県は田舎ばかりではない

一方で、「茨城＝全部田舎」と思っていると少し危険かもしれません。

つくば、水戸、守谷といった人気エリアは交通の便も良く、商業施設やマンションも充実している“都市的な暮らし”ができる場所。住みやすさは抜群ですが、「田舎暮らしがしたい」と期待して移住するとギャップを感じるかもしれません。

ですので、茨城で田舎暮らしがしたいならエリア選びが重要です。

例えば…

県西エリア：境町

県南エリア：かすみがうら市、石岡市、土浦市、藤代、取手など

県北エリア：日立市、常陸太田市など

県央エリア：那珂市

これらの地域は、田舎らしい暮らしができる移住先の候補として、よく名前が挙がります。

いずれにしても茨城といえど広い県なので、すべてが「田舎」という認識は一旦置いておきましょう。

移住を考えるときには「どんな暮らしがしたいのか」「どこならその暮らしが実現できそうか」をしっかりイメージしながら、事前にリサーチしておくことが大切です。

県内でも「都会」なエリアについては以下の記事でもまとめています。首都圏にはないちょどいい都会感をお求めでしたら、参考になると思います。
茨城県の“都会”といえば？首都圏とのギャップが少ない暮らしを求める人へ！

茨城への移住を考えるなら、基本的に一台は車の所有を推奨します。

筆者自身も茨城に住んでいますが、車なしの生活は正直なかなか厳しいかなと。

というのも、茨城は首都圏ほど交通の利便性が良くなく、バスの本数が少なかったり、買い物施設が点在していたりと、車がないと移動に不便な地域が多いです。

その反面、道路はシンプルで走りやすく、都内のように複雑な道や渋滞に悩まされることも少なめ。ですので、車が一台でもあると生活の幅がグッと広がります。

とはいえ、それでも「車を持ちたくない」という方もいるかもしれませんね。

それなら、つくば市あたりは選択肢になるかなと思います。

つくばエクスプレスで秋葉原まで約50分、市内のバスやタクシーも整っており、エリアをしっかり選べば車なしでも暮らせるでしょう。商業施設も充実していて、特に学園都市周辺は利便性が高いです。

ただし、こういった「車なしでもOKな地域」は県内でもごく一部。

茨城＝のどかで交通も少ない＝車なしでもいけそう…というイメージを持たれるかもしれませんが、その感覚で移住を決めると失敗する可能性もあります。

繰り返しますが、移住前にしっかりリサーチしておくことが重要です。

茨城県に移住すれば、生活費がグッと下がって快適に暮らせるかも？と、期待している方もいるのではないでしょうか。

実際、首都圏と比べると、茨城県の生活費は全体的に抑えやすい傾向にあります。

家賃の観点で見てみる

特に家賃の差は大きいです。都内のマンションだとワンルームや1Kでも約10万円前後するエリアが多く、ファミリー向けの2LDK〜3LDKならエリアによってピンキリですが20万〜50万円ということも。

一方で、茨城県内のマンションなら3LDKなど広めの部屋でも10万円を超える物件は少なく、たとえば人気エリアのつくば市・研究学園の駅近新築マンションでも、高くても約15〜16万円ほどが相場です。

なお、戸建てに住むことを視野に入れているようでしたら、土地代・設備・性能などで価格帯は幅があるため、どんな暮らしがしたいのかにもよります。

つまり、家賃という観点ではあまり参考にはならず、資金計画をしっかりと立てるべきです。

ですが、首都圏でマンションより、茨城で戸建てを持つ方がコストを抑えられる可能性は高いでしょう。このあたりの詳しい話は以下のコラムでご紹介しています。

茨城県への移住がおすすめな理由【首都圏よりも魅力的な部分も多いそのポテンシャルとは！？】

車にかかるコストも視野に入れましょう

見落としがちなのが「車にかかるコスト」です。

先ほども触れましたが、茨城は車がないと不便に感じることが多く、二台持つ家庭も少なくありません。筆者の家もそうです。

車のコストを考えると、たとえば…

• 車一台：400万円（5年ローンで月約6.7万円、10年ローンでも月約3.4万円）

• ガソリン代：約1万円／月

• 維持費（保険・税金・メンテなど）：約1.5万円／月

→ 合計すると、1台あたり月6万〜10万円、年間70万〜110万円ほどの出費になります。これが二台になると、単純計算で倍のコストがかかってくるわけです。

つまり、「家賃が安いから生活費も下がる」と思っていたら、車＋生活費全般で、マンション暮らしの時とトントンになる可能性もあるということです。

茨城県への移住で生活費を下げることは可能ですが、「車のコスト」も必ず含めて考えることが大切です。

場所やライフスタイルによって必要な出費は変わるので、このあたりをよく考えた上で、全体の資金計画を立てていきましょう。

茨城県に移住するうえで意外と見落とされがちなのが、「仕事の選択肢の少なさ」です。

特に首都圏で働いている方にとっては、そのギャップに驚くかもしれません。

というのも、茨城県内ではオフィスワークやWeb系の求人が首都圏と比較して少なく、職種によっては「選びようがない…」と感じることもあるかもしれません。

逆に、工場系の仕事は比較的豊富なので、現時点で同業種で働いている、もしくはそういった分野に興味がある方には向いているエリアとも言えます。

✔️移住後に働く方法3パターン

移住後に働く方法としては、ざっくり次の3パターンがあります。

1. １．今の仕事をリモートワークで継続する
2. ２．移住前に転職して、移住と同時に新しい仕事をスタート
3. ３．移住後に現地で仕事を探す

理想はやはり「①今の仕事をリモートで続ける」パターンですが、それが難しい場合は②や③を選ぶことになるかと思います。

ただし「②移住前に転職して、移住と同時に新しい仕事をスタート」は、新しい職場と土地の両方に慣れなければならないため、精神的な負担も大きくなる可能性があります。

「③移住後に現地で仕事を探す」はさらに収入の不安もプラスされるので、慎重な判断が必要です。

いずれにしても「移住してから考える」のではなく、事前に移住先から通える範囲の求人を調べておいたり、今の仕事がリモート可能かを確認しておくことが重要です。

仕事面でのミスマッチが移住の失敗に直結しないよう、しっかり準備をしておきましょう。

移住するうえで「家づくり＋転職」を考えている方は、住宅ローンの借入タイミングに注意が必要です。

というのも、転職してすぐの状態だとローンの審査に通りにくくなるからです。

実際、銀行側としては「安定した収入があるかどうか」が住宅ローン審査の大前提。そのため、転職直後は一定期間の勤続実績が求められるのが基本です。

この「一定期間」がどのくらいかというと、従来は源泉徴収の関係で1年以上が目安と言われてきました。

ただし、これは銀行の判断次第で前後するのが実情です。たとえば…

• 銀行が貸したい時期は3ヶ月分の給与明細でも審査してくれるケースがある
• 同業種の転職なら1年未満でも審査が通ることも
• 異業種への転職だと1年以上の勤続を求められるケースが多い

と、各銀行によって判断基準は違ってきます。

いずれにしても「すぐに借入は難しい」と思っておいた方が無難なので、最低でも1年以上は賃貸で暮らすことを想定しておきましょう。

移住後に「いずれは家を建てたい」と考える方も多いかもしれませんが、その場合、“本当にその土地に定住できるかどうか”の見極めが重要です。

なぜなら、「暮らす」というのは単に住む場所を選ぶだけでなく、仕事・学校・季節ごとの暮らし・買い物環境・交通手段・イベントなど、生活全体が関わってくるものだからです。

また、地方での住宅は首都圏のマンションと違って、万が一住まなくなった場合の売却が難しいケースもあります。

これは需要と供給のバランスによるところが大きく、「住み替えがしにくい」という点は理解しておく必要があります。

さらに住宅ローンを組むと、よほどの資産がない限り定住が前提となるため、「合わなかったから引っ越す」といった柔軟さがなくなるのも現実です。

だからこそ、家づくりを視野に入れるのであればメリット・デメリットを冷静に見極めて、「この土地でずっと暮らしていけるか？」をじっくり判断することが大切です。

数年は賃貸で住んでみてから家づくりに踏み切る、というのも選択肢に入れておくのも良いでしょう。

茨城県への移住は、自然に囲まれたのびのびとした暮らしや、首都圏よりもゆとりのある生活を実現できるチャンスでもあります。

しかし、勢いだけで移住を決めてしまうと「こんなはずじゃなかった…」と後悔してしまう可能性も。

そこで今回は、茨城県への移住で失敗しないために押さえておきたいポイントと注意点をお伝えしました。

ポイントは以下のとおりです。

✔ 通勤が必要な方は、通勤時間とエリアをしっかりチェック！

✔ 「田舎暮らしがしたい」なら、エリア選びが重要！

✔ 基本的に車の所有は推奨。生活スタイルに合った交通手段を見極めて！

✔ 生活費は抑えやすいけれど、“車のコスト”も視野に！

そして、注意点はこちら。

✔仕事の選択肢は首都圏より少なめなので転職の事前準備が重要

✔住宅ローンはすぐに借り入れは難しい

✔定住可能かの判断は慎重に見極める

移住は、人生の中でも大きな転機です。理想と現実のギャップを少しでも減らすには、「事前の情報収集」と「現地でのリアルな体験」がカギになります。

「茨城県でどんな暮らしがしたいか？」を明確にしたうえで、自分たちに合ったエリアや暮らし方を見つけていきましょう！

本コラムを参考に、失敗のない移住を目指してくださいね。

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